便秘とは

一般的な便秘の定義というのは、排便回数が週に3回未満、あるいは排便が定期的にあっても残便感がある、便が固くて出にくい状態であることなどが挙げられます。

発生の原因としては、何らかの病気（基礎疾患）があって引き起こされる器質性便秘のほか、器質的な異常（基礎疾患）がみられないものの大腸などに機能不全がみられることで起きる機能性便秘に分類されます。
なお小児の便秘の大半は、後者の機能性便秘です。

器質性便秘の原因としては、消化管（大腸、小腸、肛門 等）に形態的な変化が起きることで発生する外科的疾患（ヒルシュスプルング病、鎖肛 等）の場合もあれば、消化管以外の病気がきっかけとなって腸の蠕動運動が低下することで引き起こされる内科的疾患（ダウン症候群、脳性麻痺、先天性機能甲状腺低下症 等）によるものがあります。

一方の機能性便秘の原因としては、不適切なトイレットトレーニング、生活習慣の影響、水分の摂取が十分でない、過敏性腸症候群であることなどがあります。

治療について

器質性便秘であれば、まず原因疾患に対する治療を行っていきます。

機能性便秘であれば、生活習慣の改善や行動の変容を行っていきます。
生活習慣の改善とは、規則正しい生活（早寝早起き 等）、食生活の見直し（1日三食を決まった時間にとる、栄養バランスのとれた食事、食物繊維の多い食品を積極的に摂取する 等）、水分をしっかり摂る、身体を動かすことで腸の運動を促進させるといったことです。

行動の変容では、あらかじめ決まった時間（朝食後 など）にトイレに行き、排便をする習慣をつけていくことで、腸に便を溜まりにくくするなどしていきます。

なお、お子様が便秘でトイレットトレーニングがまだという場合は、はじめに便秘の治療していき、定期的に排便する行為が身につくようになってから、同トレーニングを開始するようにしてください。