起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation:OD)とは

原因

起立性調節障害は、自律神経系の調節不良によって起こる病態です。
特に中学生に多く、約1割前後のお子さんが経験するとされます。
適切な対応と環境調整により、8割以上は改善が期待できる疾患です。

サブタイプ

起立直後性低血圧

細動脈拡張による血圧低下

体位性頻脈症候群(POTS)

静脈拡張による心拍数増加

血管迷走神経性失神

心拍数低下

遷延性起立性低血圧

静脈還流量低下に伴う血圧低下

症状

診断の目安

以下の症状のうち3項目以上を認める場合、起立性調節障害が疑われます。

  1. 立ちくらみ・めまい
  2. 起立時の失神
  3. 気分不良
  4. 動悸
  5. 午前中の不調
  6. 顔色不良
  7. 食欲不振
  8. 腹痛
  9. 倦怠感
  10. 頭痛
  11. 乗り物酔い

診断の流れ(検査)

  1. 血液検査
    鉄欠乏性貧血、甲状腺機能亢進症などを除外
  2. 起立試験
    起立後の血圧・心拍数変化を評価
    ※ 症状が出現しやすい午前中の検査が望ましい。

非薬物治療(治療の基本)

ご家族の理解

起立性調節障害は精神論や気持ちの問題ではありません。
「怠け」「甘え」といった対応は、お子さんに強い心理的ストレスを与え、症状を悪化させることがあります。

着圧ソックス

ODでは、下肢の静脈拡張により心臓に戻る血液量が低下している場合があります。
着圧ソックスにより
下肢にたまった血液が心臓へ戻りやすくなります
着用は起きている時間帯のみ
就寝中は必ず脱いでください
※圧が強すぎないものを使用してください

下肢筋力の強化

下肢の筋収縮は静脈ポンプ作用を高め、血液循環を改善します。

生活上の工夫

学校・友人関係の調整

周囲の理解不足は、

につながる可能性があります。
学校や友人への正しい理解を促す環境調整が非常に重要です。

薬物治療