多汗症とは

多汗症とは、周囲の気温や運動量に関係なく、異常に汗をかく症状のことです。特に、ワキ、手の平、足の裏に汗をかきやすいお子さんが多いです。大切なポイントは、「多汗症」は病気ではなく、汗を出す神経や汗腺の働きが活発になりやすい体質ということです。つまり、「治る体質」でもあります。人間の体は、体温を一定に保つために汗をかきます。暑いときや運動したときに汗が出るのは、気化熱で体を冷やすための正常な生理現象です。これは誰にでも起こります。しかし、多汗症の場合は気温が低い時や何もしていない安静時でも突然大量の汗が出てしまうのです。また、左右の体が同時に対称的に汗をかくという特徴があります。

子どもの多汗症の原因

「どうしてうちの子だけ汗が多いのだろう…」というような疑問を持つ保護者の方はとても多くいます。ここでは子どもの多汗症の原因について分かりやすく説明します。

1.遺伝と体質

多汗症の最も大きな原因は、親からの遺伝と個人の体質です。
お父さんやお母さんが多汗症の場合、お子さんも同じような体質を持つ可能性が高いです。また、汗腺の数や大きさは、生まれつきの個人差が大きいです。そのため、汗腺をコントロールする交感神経の活動にも個人差があります。つまり、「汗がかきやすい体」は遺伝的に決まっている部分が大きいのです。

2.自律神経の乱れ

まずは、交感神経の過活動によるものが多いです。交感神経とは汗を出すように指令を出す神経です。多汗症のお子さんではこの交感神経が過剰に反応しやすい傾向があります。つまり、少しの刺激(気温の変化、緊張、軽い運動など)ですぐに大量の汗が出てしまうのです。

3.ホルモンバランスの変化

思春期にはホルモンバランスが急速に変化します。このホルモンの変化が汗の分泌を増加させることがあります。そのため、中学生や高校生の時期に特にワキ汗が増えるお子さんが多いです。

子どもの多汗症、こんな症状が見られたら要注意

以下のような症状が見られたら、多汗症の可能性があります。

  • ワキの汗が多く、洋服に目立つ汗じみができる
  • 手の平がいつもしっとり湿っている
  • 足の汗が多く、靴が蒸れやすい
  • 運動していないのに汗をかいている
  • 夜寝ているときに大量の汗をかく(寝汗が目立つ)
  • 顔や頭からの汗が多い
  • 学校で汗が気になって、集中力が落ちている

1つでも当てはまれば、一度ご相談ください。

治療について

1.脇汗(ワキ汗)の治療薬

脇汗は、多汗症の中で最も多くのお子さんが悩んでいる症状です。当院では、以下の治療薬をご提案しています。

ラピフォートワイプ(外用薬)
使い方

朝、脇に1枚のワイプを使用して拭き取ります。1日1回で効果が持続します。

効果

高い有効性が報告されており、多くのお子さんが効果を実感しています。

メリット

2.手汗の治療薬

手汗は、学校のテストやパソコン操作、楽器演奏など、日常生活への影響が大きいです。手汗の治療は、脇汗と異なるアプローチが有効です。

アポハイドローション(外用薬)
使い方

毎晩、就寝前に手の平全体に塗布します。朝は水で洗い流します。

効果の特徴

手汗に特化した治療薬で、高い効果が期待できます。
塗った部分だけに効き、全身への影響が少ないため安全です。
効果は使い続けることで徐々に現れ、1~2週間で改善を感じるお子さんも多いです。

メリット

おわりに

お子さんの汗の量が多いことは、「治せる悩み」です。大切なのは、本人が気にしているなら、早めに専門家に相談することです。脇汗、手汗、足汗など、どの部位の汗でもあるいは複数の部位の汗でもお気軽にご相談ください。最新のラピフォートワイプやアポハイドローションを含む、多くの治療選択肢の中から、お子さんに最も合った方法を一緒に探していきます。「これくらいで受診していいのかな…」と躊躇せず、お気軽にご相談ください。